

救急救命士の魁となれ。
医療界に於いては急性期医療に従事し、現場で気管挿管、薬剤投与及び除細動が行える救急救命士の存在は大きく、救急専門医や専任看護師の慢性的な不足の中で、地域救急医療の一翼を担う存在であることは衆人の認めるところであります。さらに、沖縄本島北部、宮古島や石垣島など救急救命士の絶対数が不足し、かつ気管挿管可能な救命士の育成が著しく遅れており、救える命を救えない状況にあるのも事実であります。国や自治体が担っていた医療がすべての県民や国民へ医療サービスを提供しうる時代は終わろうとしています。それは病院という医療形態だけでなく、医療従事者への教育現場まで押し寄せています。時代の変化に翻弄されることなく時代の要求に応えることのできる救急救命士の育成が望まれています。救急救命士が消防機関の救急隊だけに就職するという時代は終わるでしょう。

1992年、第1回救急救命士国家試験に合格し、沖縄県内初の救急救命士となる。37年間の消防勤続の間。全国消防長賞、沖縄県知事賞など多くの表彰を受ける。
37年の消防現場経験で培ったものを次の世代に伝えたい。
救急救命士を目指す上で大切なのはやる気。救急救命士という国家資格を、ただ消防に入る為の手段と思うのではなく、「助けたい」という気持を持った人が必要です。この度の東日本大震災で、沖縄県内の11消防の中から緊急災害援助隊として56名が現場に向かいました。今後も様々な災害の場で少しでも手助け出来るよう、JASPOで学ぶ学生達にも災害時にどう動くか、消防や医療機関、行政がどう連携を取って対応するか、37年間の現場経験で私が培ってきたものを伝えていこうと思っています。救急救命士がどういう仕事でどういう所で働くのか、そしてどうして自分がこの仕事をしたいのかをしっかりと理解し、入学を検討して頂きたいですね。お待ちしております。

全ては救える命、そのために。
救急救命士の処置範囲は拡大され続けています。その反面、高度な判断力も求められます。私は助けを求めているであろう患者さんの事を第一に考え授業を行っています。「全ては救える命、そのために。」何よりも人の命を重んじて、「病気」や「ケガ」を診るのではなく「人」を診ることができる救急救命士を育成します。

救急救命士としても村・村民のため
恩返しがしたい。
救急救命士は現場からの要請後、救急車に乗り込み、基本、隊長、隊員、機関員の3人一組で出動します。患者の容態の把握からはじまり、チームの連携によって病院搬送を行います。患者の状態によって救命ヘリの出動もあります。通常搬送すると病院まで1時間以上かかる場合もあるので、ヘリのランデブーポイントの近くまで来てもらい救急車と合流し、ポイントまで搬送します。
私が救急救命士を目指したきっかけは、消防士としての業務に加えこのエリアの9割くらいの出動要請が救急業務となっており、救急救命士資格取得の必要性を実感。三年前、東京での研修、勉強に挑戦しました。医療の基礎知識から現場に即したシミュレーションまで一日中勉強づけの毎日で、合格することができました。
救急救命士として現場にでて実感したのは、これまで救急隊員として患者を搬送するだけの役目から、患者の容態を見て、点滴、薬の投与、器具を使った気道確保など出来る手技が増えてくるので責任の重さを感じつつ日々の業務に頑張っています。母校で沖縄初の「救急救命士」養成学科の誕生を心からお祝いします。また村で消防士として採用され、救命士になるための勉強をさせていただいたのでこれからは村民のため、恩返しをしたいです。

多様化する沖縄の救命現場に、心身ともに強い救命士が求められています。
国頭消防本部は、国頭村全体の管轄のため対応範囲が広いのが特徴です。住民は1万人程度ですが、エコブームを背景に県内外から自然と癒しを求めて団塊退職者や観光客など様々な人々が訪れ、海や山などに関わる事故が増えてきており、出動機会が増加しています。
現在、10名の救命士がいますがまだまだ足りていない状況です。都市部とは異なり病院への搬送時間が長いので、今後は、現場や救急車内での気管挿管や薬剤投与などより救命対応の高度化が求められています。そんな中、救命医療現場で求められる人材は人命を助けたい、という強い志、プレッシャーに負けない精神、そして強靱な肉体を持つ心身ともに強い人間です。専門学校にも受験資格の取得といった勉強のみならず、心を鍛える学びが求められると思います。
救急救命現場での救命士不足に伴い、全国的に救命士の専門学校が増えてきているのですが、その背景には、他にも受験資格取得までの時間的メリットがあります。救急救命士はこれまで、消防現場を経験後、採用といった流れが主流だったのですが近年は、全国的に専門学校卒業後、受験し、採用といった流れができつつあります。
2010年、学校法人SOLA沖縄学園においては、県内初の救急救命士の専門学校を開校するにあたり、県内の救命士不足解消に大きな期待を寄せています。また、救命士を目指す学生たち、そして親御さんにも県内で学べるということは利便性と経済性も大きなメリットだと思います。






